創作活動で仕事をする前に

予定している大きな更新の目途がたったので、今更ですが4月のツイートをまとめます。

ネットで行っている創作活動で仕事をしたいという人は増えてるんじゃないかなと思っています。
そういう人が身近な存在として増えている分、余計に。
今はソーシャルゲームが流行っているので企業(企業とはいかなくてももっと小さな団体や個人)もどんどん声をかけてきます。
pixivやサイトにもメッセージが結構届きますね。


注意してほしいのが価格です。
単純に時給換算して首を傾げる価格を提示されたのに「試しにやってみてお金をもらえるなら……」と安請け合いしてしまうと、
企業側は「こんな安い価格で描いてくれるのか」と思い、どんどん(これからの市場や他の人への)価格が下がります。

また、一度その価格で引き受けると、もしそれから仕事が続いても値上げ交渉が難しいです。
向こうは「前はこの値段で喜んでやってたじゃないか」と思っているからです。

絵(イラストレーター)はカラーモノクロ・サイズによってピンキリですが、さっきあげたソーシャルゲームは比較的安価だと言われています。
何故なら、市場が新しくて定着していないからです。
仕事の連絡がきたら焦らずに「これは適正価格かな?」と調べてみてください。
ぐぐれば参考資料はたくさんあります。
ライター・小説家の場合は『1文字1円未満』は個人的にあまりよろしくないです。
「うちの媒体に載せてやるから金を払え」系は論外です。


そもそもその連絡が自分自身だけ宛てなのか不特定多数宛てなのか文面をよく読んで判断しましょう。
「サイトの作品を見て○○様に仕事を~」などのいかにもテンプレ短文のものは後者で、いわゆる絨毯爆撃です。

数打ちゃ当たる作戦で連絡をしてきた人は、不特定多数に送って適当に釣れた魚に安い仕事をさせるだけです。
「どうしても貴方にこの仕事をしてほしい!」なんて思っていません。
「素晴らしい貴方と仕事がしたい」と言って集めておいて『素晴らしい仕事ができる人』を見繕う気満々です。

声をかけられた事に舞い上がって安請け合いすると今後の自分の首を絞める事になります。
「企業(商業のもの)と絡んだという実績をとりあえず残したい」と割り切るなら別ですが。

貴方自身が「どうしてもこの人と仕事をしたい!」と思った時はどういう風にアプローチをかけてどう口説くか考えてみてください。
声をかけてきた人が、本当に『あなた』と仕事をしたいと思い、あなたの望むメリットを与えてくれるのかよく考えて仕事を引き受けてくださいね。
未成年の方はもちろん保護者の方とも相談しましょうね。



それと、もうひとつ。
もし、貴方の好きな創作活動家が商業で仕事をする事があったらの話です。
たとえば、休みがあってないような社会人が睡眠時間を削りに削って曲を書き、「是非うちでメジャーデビューしませんか」と言われたら、心が揺らぐと思います。
『自分が作ったものが認められた=お金になる』という非常に分かりやすい評価をもらえた事も嬉しいですし、
バイトをする必要がなくなって音楽活動に専念できるとしたら、大抵の人が返事を考えるのではないでしょうか。

勿論、お金の話だけではありません。
確実に今よりずっと多くの人に見てもらえる機会が増えるのです。
これはとても大きく、人によってはお金を貰える事よりも重視するでしょう。

そして、「お金にしたくない」「立場を変えたくない」「仕事にする事で自分の好きなものが作れなくなる(かもしれない)」などの理由で断る人もいるでしょう。
それを「格好いい」と思うか「勿体ない」と思うかは人それぞれです。

もしも、大好きな創作活動家が商業で仕事(メジャーデビュー)する事になり、
お金だけの理由で動いたように見えて「金の亡者だ」と罵るなら、その人が生活に困らないだけ養うなり貢ぐなりしてあげればいいと思います。


02/08 人間の愚かさを教えてくれる『フランケンシュタインの誘惑』が好きすぎる

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